富士見ファンタジアからデビューした(って、もう2年くらい前ですが)鈴木大輔氏については「この先大丈夫なのかな~」と思っていました。なんの話かといえば、同作者によるシリーズ『ご愁傷さま二ノ宮くん』のこと。いや、余計なお世話だとは判っているのですが、デビュー作がそのままシリーズ化してそれ以外の作品をリリースせず、しかもそれが『~二ノ宮くん』。なので、正直このまま、このシリーズのみの作家として使い潰されるんじゃないかと思っていたわけです。

で、杞憂でした。……多分、ですが。ってか、上の文、大きなお世話ってかんじですな。鈴木氏に失礼ですよ? ……って、自分で書いておいてなに言ってるやら。すみません。陳謝。

……と、ということで、同作者によるノンシリーズ(ですよね?)長編新作『空とタマ』の感想です。

空とタマ

どちらかといえば、ってかいわなくても(変な日本語だ)、ストーリーがどうのこうの、という小説ではなく、登場人物の心の動きにフォーカスして読むタイプの小説かと。書き込まれている主人公の「オレ」はもちろん、ヒロインの「タマ」にも注目。というか主要登場人物は2人だけなので、ほかになにを読むんだ、ってかんじですが。

ちなみにわたしは、この小説の後半部分を読んでいるとき、本を読んでいる頭の半分で自分の母親のことを考えてしまったり(汗。わたしはどう考えても「いい息子」ってなもんじゃなくって……って、ここに深入りすると泥沼だからやめやめ。つーか、この時点で充分恥ずかしいこと書いていますが(大汗。

とにかく、そういったことに思いをはせさせるくらいには、力のある作品だ、ってことで。……照れが入って微妙な書きようですが、ほめているつもりです。一応(ぉ。少なくとも、読んでも毒にも薬にもならない、ってことはない……はずです。揺さぶられてしまったわたしの方が弱々だ、ってはなしもありますが(汗。

結論としては、予想を上回った収穫作だった、ということで。以上、感想でした。